あの地へと近づいてゆく。
少女と共に、彼はあの頃と同じ道のりを辿ってゆく。
再会を果たすために。
強くなろうとするために。
彼には世界を捨てた歴史があった。
少女には希望を失いかけた時間があった。
そのすべてが、長さと重さを削られながらも、彼のもとへ戻ってきた。
不変が存在しないのが世界の理。
どこまでも、どこまでも、その理は行き渡っている。