広大な森のふちに位置する村には、こんな言い伝えがある。
『森の深奥には、人の幸運を奪う魔女が潜んでいる』
古くから、森の深奥に足を踏み入れた者は
恐ろしい幻覚を目の当たりにしてきた。
幻覚に打ち克っても、あまりに密な自然の壁に道を阻まれてしまい、
さらには、村に帰れば様々な不幸に襲われた。
今となっては、誰も森の奥へ踏み込まなくなっている。
ところが、そんな森で少女は迷子になってしまう。
深奥へと踏み入ってしまい、幻覚から逃げ惑う少女は
古びた小屋を見つけ、中へ入ることにした。
すると、そこにはひとりの――――