コミティア124で出会った作品たちのプレイ記録というか報告というか感想というかなんというかの「同人ゲームプレイ記録」は、これが第2回となります。
各作品の記事においては基本的に作品内の画像やスクリーンショット等を出しませんが、文章にはいくらかのネタバレ要素を含む場合があります。ご注意ください。
というわけで、今回の作品は、「君と歩んだ最後の一歩」(みるみるそふと)です!
今回はR18作品なので、一八歳未満の方の閲覧を禁じます。
「readme」の重要性
作品に同梱されるファイルの代表格である「readme」ですが、これはそもそも注意事項や操作方法などの各種情報をプレイヤーに提供するためのものです。たとえ対象プレイヤー層を絞っているのだとしても、可能な限りで同梱しておいてほしいというのがプレイヤーとしての僕の考えです。
たとえば、既読スキップやオートモードのキートリガーは、代表的なものはありますが、それでも作品によって違うキーを割り当てていることがあります。基本的な操作だからこそ明記してもらいたいです。
とはいえ、readmeだとまったくの初心者が見た時に怪しいファイルなんじゃないかと思われてしまうこともあるでしょうから、設定やコンフィグに入れておくというのもいいのではないでしょうか。あるいはパッケージ版ならパッケージのほうに説明書きを同封しておくというのも。
立ち絵の大きさ問題
AVGに欠かせない立ち絵ですが、その表示には製作者の個性が現れるように思われます。ほぼ胸像であったり、全身であったり。
僕が以前にフリー素材の立ち絵を利用した時には、もも辺りまでが描画範囲だったので悩むことは無かったのですが、立ち絵の表示サイズを想定していないと解像度の問題が出てくるんでしょうね。
ちなみに僕の好みはひざ下くらいです。美少女ゲームでは数段階の大きさを使い分けたりするようですから、元の立ち絵の解像度はかなり大きいんでしょうね。
恋って流れ任せでも難しい
現実である必要は無い。それが物語の恋愛であり、だからこそ物語だけの“現実”を確かなものにしなければ、どこにも着地しなくなったり、着地を誤って潰えてしまうことになります。恋愛に限ったことではありませんが。
よく「流れで」という言葉が使われます。「流れで付き合うことになった」というように。自分がその流れの中にいるとして、沿うか背くかは自分次第であってほしいものですが、それはさておき、物語における“流れ”というものには物語としての“現実”があり、プレイヤーがその“現実”を受容しなければ、沿うか背くかではなく拒むという選択肢に逸れてしまうかもしれません。「自然な流れ」とも言われます。それは決して現実にあっても“自然な流れ”であるとは限りません。それでも、物語の現実においてのみそうであればいいし、製作者はそうさせるための手を打てるよう努める必要がある、と僕は考えます。
本作では2つのルートのどちらともが「流れに沿った恋」であると感じました。そして、僕個人としてはその流れに現実を見出せず、プレイ中に「んん……」と唸ることが何度かありました。主幹であるはずのルートではそれが顕著で、楽しくプレイ、というわけにはいきませんでした。キャラクターになんらかの選択を望むようなプレイヤーならば僕以上に引っ掛かりを感じるのかもしれません。
さて、今回はかなり批判的になったような気がします。初めての18禁ということで期待値を過剰に釣り上げたせいなのもあるんでしょうか。
とはいえ、購入時に語っていただいた「非実在系カノジョと過ごす日常」の製作に至った経緯を本作のプレイ中に思い出して、その作品でメインを張るキャラクターへの思い入れを感じて心が熱くなりました。「俎上の魚」という台詞を託された彼女が、製作者の想いを僕まで繋げてくれたのかもしれませんね。
他にも心をグッと引き寄せるような場面があり、それだけに誤字や立ち絵の指定違いが苦しかったです。ツッコミをせざるをえないんです、僕の出身地的に。
数年前の作品だそうなので、現在までの進化を期待したいと思います。
以上、「君と歩んだ最後の一歩」のプレイ記録でした。
次回は「非実在系カノジョと過ごす日常」(みるみるそふと)のプレイ記録をお届けします。偶然にもif作品を直後にプレイすることになりますね。
ではまた!